STORY

4.リバティの庭を、一針ずつ歩く

あとりえ菫
The Gentle Touch of Liberty Tana Lawn and Linen

リバティのタナローンと、リネンの手ざわり

リバティプリントとの出会いは、私がまだ20代の頃に遡ります。 社会に出て、自分のために使えるお金を少しずつ貯めていたあのころ。パッチワークに夢中だった私の心をとらえて離さなかったのが、リバティの繊細な小花模様でした。

当時、リバティを扱っている場所は、日本でもごくわずか。 私は地方の自宅から夜行列車に乗り、東京へ向かいました。旅費を節約しながら、早朝の上野駅に降りたち、開店を待ちわびて訪れた池袋のロフト。

夢にまで見た色とりどりの布たちが巻で並ぶ光景を、今も鮮明に覚えています。 当時の私にとっては大きな決断だった「5万円」というお金を握りしめ、時間を忘れて柄を厳選しました。初めて指先でふれたタナローン。シルクのようになめらかで、凛とした手ざわり。手にした瞬間に心がふるえるほどの幸せでした。

その後、さまざまなプリント生地に出会いましたが、やはり私の原点はリバティにありました。

「いつか自分のワードローブを、すべて大好きなリバティで埋めつくしたい」

少女のようなその願いが、時を経て「すみれうさぎ」という形を借りて叶えられようとしています。 手染め糸が持つ「自然のゆらぎ」を纏ったこの子たちに、どのリバティを合わせようか。デザインを考え、針を進める時間は、私にとって何にもかえがたい至福のときです。

「この子には可憐な小花が似合うわ」 「この子には、少し大胆な色を。きっと凛として見えるはず」

自分自身を着飾るのと同じ、あるいはそれ以上の喜びを持って、一着ずつ仕立てています。

上質なタナローンと、肌になじむリネンの薄地。 こだわりの素材が重なり合ったとき、編みぐるみがただの人形ではなく、あなたの暮らしに彩りを添える花のような存在になりますように。

かつて私が夜行列車に乗って追いかけたあのときめきを、今度は「すみれうさぎ」の装いに込めて、あなたにお届けします。

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